蒸気トラップ用途

  • 良好状態のサーモスタティック蒸気トラップ

    このトラップは「開-閉」サイクルで動作します。蒸気が流入すると、サーモスタティックエレメントが大きくなってトラップが閉止します。蒸気が冷やされて凝縮すると、エレメントが収縮して開きます。サイクル数とサイクル間の時間は凝縮の負荷によって異なります。このトラップは長いサイクルの間に放出する、あるいは長時間閉じたままにできます。反対に、急に開閉することもできます。

  • 故障時開のサーモスタティック蒸気トラップ

    サーモスタティックエレメントが破損した場合、トラップは開いたままになります。「開-閉」のパターン音が消え、吹き込む蒸気の勢いのよい一定の音のみが聞こえます。

  • 良好状態のサーモダイナミック蒸気トラップ

    サーモダイナミックまたは「ディスク」式トラップは、どこででも1分間に4~10回「開-閉-開-閉」サイクルを行います。右側のサンプルを再生してこのサイクルをご覧ください。

  • 故障時漏れのサーモダイナミック蒸気トラップの「モーターボーティング音の影響」

    このサンプルでは、ディスクは本来のように閉止していません。代わりに蒸気が漏れています。これは、ガタガタいう音として聞こえ、タイムチャート画面で観察できます。

  • 故障時開のサーモダイナミック蒸気トラップ

    ディスクが開いたままになると、蒸気を消耗します。「開-閉」パターンは、吹き込む蒸気の勢いのよい一定の音に変わります。

  • 配管系統における生蒸気音

    蒸気は水の気相で、このサンプルで聞こえる勢いのよい一定の音として識別されます。

  • 良好状態の下向きバケット蒸気トラップ

    このトラップは「開-閉」サイクルで動作します。サイクル数とサイクル間の時間は、トラップの凝縮の負荷と大きさによって異なります。次に、一般的に良好なトラップ動作を示します。

  • 故障時開の下向きバケットバルブ

    バケットがプライミングを失った場合、バケットは低下して吐出弁を開放します。「開-閉」パターン音が消え、吹き込む蒸気の勢いのよい一定の音のみが聞こえます。

  • 良好状態のフロートおよびサーモスタティック蒸気トラップ

    フロートおよびサーモスタティックトラップは、ボールフロートベローズとサーモスタティックベローズという2つのエレメントを備えています。このトラップは通常、安定したフロー調節を行います。フロートエレメントは凝縮レベルの変化に適応するので、フロートエレメントの動きに変化があった場合にフローが調節されます。サーモスタティックエレメントは、ときどき収縮して空気などのコンタミを放出します。

  • 故障時開のフロートおよびサーモスタティック蒸気トラップ

    フロートおよびサーモスタティックトラップが破損すると、故障時閉または開となります。ボールフロートがウォーターハンマーなどの事象によって損傷した場合、フロートは低下してトラップを閉じます。この場合、音はなく、トラップが冷たくなります。バルブが開いたままになると、蒸気が激しく流れます。下記画面に、激しく流れる蒸気の例を示します。